日本の年金問題

本日は、多くの方が心配されている日本の年金問題についてお話ししていきたいと思います。

いずれは日本に帰国し日本の年金を受け取ることになる方が大半かと思います。特に若い世代の方ですと自分達の世代には破綻していてもらえないのでは?と心配する声もあります。

ここで安心していただきたいのは年金が受け取れないということはありません。

生きている限り必ず年金はもらえます。ただしいつからもらえるのか?いくらもらえるのか?は年々変わってきており確認が必要です。

日本では少子高齢化が進み、年金受給者が増える一方、それを支えてくれる労働力人口が減ってきています。

このままでは破綻してしまう恐れがあるので解消するために2004年にマクロ経済スライドが導入されました。

年金マクロスライドの考え方についてかんたんに説明します。

まず年金の基本的な仕組みとして例えばある年に年金が年間200万円もらえるとします。
翌年に物価が10%上がったとした場合、年金支給額も10%アップしないと実質年金が20万円減ったのと同じことになります。

そのため今の公的年金にはインフレ局面では賃金・物価上昇率に応じて支給額も上昇する仕組みになっています。

マクロ経済スライドとはその上昇幅を賃金・物価の上昇幅ほどは支給額を上げないとする仕組みです。

上記の場合

※日本年金機構HPより

一方で賃金・物価が下落する局面になるとどうなるかというとマクロ経済スライドは発動されず賃金・物価下落幅のみ下がるということになります。

このように長らくデフレが続いていた日本ではデフレ下こそ発動させるべきだという声も多いのですが、現在の有権者の多くは年金受給世代であるためその議論は先送りになっているのが現状です。

マクロ経済スライドにより一旦は年金制度を維持することが可能になりましたが、今のような円安が続き輸入品の価格上昇が続くと長期目線で見ると私たちが受け取る年金の水準は低下するため、老後の生活に対する不安は解消されていません。

マクロ経済スライドによる給付水準の低下で、このままでは2053年には、基礎年金が約36%も低下するとの試算もあり、年金だけでは老後の生活費が不足してしまう人がより増えてくることが予想されます。

老後貧乏にならないためにも今のうちから準備する必要がありますね。

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