香港での生活やビジネスには、現地の銀行口座が欠かせません。しかし、日本から口座を開設することは難しく、香港IDを持っていなければ国外からの口座開設が認められない可能性があります。香港IDは、香港居住者としての身分証明となり、口座開設をスムーズに進めるうえで非常に便利です。
この記事では、香港での銀行口座開設に必要な要件、必要書類、基本的な手順を詳しく解説します。香港IDの有無による違いや、必要書類の準備、手続きの流れなど、口座開設に関する情報も網羅しているため、ぜひ参考にしてください。
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香港で口座開設が必要になるケース
香港での生活やビジネスを円滑に進めるためには、現地での銀行口座開設が不可欠です。特に、以下のようなケースでは香港での口座が必要となります。
・香港に一定期間以上居住する場合
香港で一定期間以上居住する場合、銀行口座の開設は必要不可欠です。生活する上で、家賃や公共料金の支払い、給与の受け取り、日々の買い物など、さまざまな場面で銀行口座が活躍します。さらに、信用構築や将来的な住所証明の観点からも、銀行口座は重要な役割を果たします。
日本国内からの口座開設は難しい
香港の銀行口座は、原則として香港に居住している、または香港でビジネスを行っている個人・法人が開設できます。
そのため、日本国内に居住している個人が香港の銀行口座を開設することは非常に難しく、飛び込みで銀行に口座開設希望をしても断られることも多く、時間がかかります。
一部の銀行では郵送やオンラインで口座開設を認めている場合もありますが、高額の残高維持条件(例えば、10万米ドル以上など)が課されるケースが一般的です。時には専門家の知恵を借りることも考えてみましょう。
口座開設には香港IDが必要
香港の銀行口座を開設する際、多くの銀行では香港ID(HKID)の提示を求められます。香港IDは、香港に居住する個人に発行される身分証明書であり、口座開設の際の本人確認書類として重要な役割を果たすものです。香港IDを所持していれば、口座開設は比較的簡単に行えます。
香港IDの取得は、香港移民局(通称:イミグレ)で行います。申請書をダウンロードして必要事項を記入し提出すると審査が行われ、通過するとE-Visaと呼ばれるビザが発行されます。E-Visaの発行には一定の認可手数料が必要です。
発行されたE-Visaに基づいてIDカードの申請を行うことで、香港IDが正式に発行されます。
香港での口座開設の手順
香港での口座開設は、基本的には銀行窓口で行われます。
香港の金融機関を訪れ、案内カウンターで口座開設の希望を伝えます。銀行によっては、事前に予約が必要な場合もあるため、確認しましょう。
銀行職員との面談は、個別のブースなどに案内されて行われます。面談の主な目的としては、
- 口座開設の目的
- 希望する口座の種類
- 必要書類
の確認などが挙げられます。
銀行によっては、英語または中国語のどちらかでのコミュニケーションが必要となります。心配な人は、通訳を依頼するか、語学に堪能な人と一緒に銀行へ行きましょう。
必要情報を記入
次に、口座開設申込書に必要事項を記入します。ここでは、
- 氏名
- 住所
- 連絡先
- 職業
などの基本情報に加え、口座開設の目的や預金の種類などを記入する必要があります。この点は、日本の銀行における口座開設と基本的に同じです。記載内容に不明点があれば、銀行員に確認しながら進めましょう。
暗証番号やキャッシュカードは郵送される
審査が完了し、口座開設が承認されると後日、キャッシュカードと暗証番号が別々に郵送されます。セキュリティ上の理由から、このような手続きが取られていることが特徴です。
郵送は時間がかかる場合があるため、余裕を持って手続きを行いましょう。
香港では小切手帳も送られてくる
香港では慣習として、小切手帳が通帳やキャッシュカードと一緒に郵送されます。
小切手は日本ではあまりなじみがありませんが、香港での支払い方法として今も広く利用されています。切手の利用方法や注意点などは、銀行職員に確認しておきましょう。もし使う際は弊社でも動画解説していますので、参考にしてください。日本人には馴染みはありませんが、お金には変わりないので取り扱う際には慣れない分、十分注意してください。
小切手の使い方Youtube: https://youtu.be/ghkEc8mGHWo?si=IRNetAplwNGfcFE3
ネットバンキングを一緒に申請しておくと便利
ネットバンキングを申請しておくと、残高照会や振込などの手続きがオンラインででき、非常に便利です。口座開設時に一緒に申請しておきましょう。
ネットバンキングの利用には、セキュリティデバイスの発行や、追加の認証手続きが必要となる場合があります。
ここまで紹介した手順は一般的なものであり、銀行や口座の種類によっては異なる場合があります。事前に希望する銀行の窓口やウェブサイトで確認しておくと安心です。
最近は、より便利なスマホアプリをお勧めしています。銀行によってはセキュリティーデバイスの変わりにスマホアプリ内にOTPワンタイムパスワードを表示する機能も装備されており、海外送金含め、殆どの手続きをスマホで完結できるようになってきています。
必要な書類
香港での口座開設に必要な書類は、銀行や口座の種類、口座開設者の状況(香港居住者か非居住者か)によって異なります。一般的には、以下の書類が必要です。
- 香港ID
- パスポート
- 住所証明書
それぞれ詳しく見ていきましょう。
香港ID
香港に居住する個人に発行される身分証明書です。外国人であっても180日以上移住している人に必ず発行されます。
香港IDがあれば、口座開設がスムーズに進むため、香港で長期間滞在する予定であれば取得しておきましょう。もちろん香港に居住・滞在する理由があって長期ビザを保有している事が最低条件となります。
パスポート
香港IDを持っていない場合、または非居住者の場合は、有効期限内のパスポートが本人確認書類として必要です。パスポートは、自身の身元を証明する国際的に認められた書類です。
住所証明書
香港における現住所を証明する書類です。公共料金の請求書(電気、ガス、水道など)、賃貸契約書、銀行取引明細書などが含まれます。ただし、3か月以内に発行された原本、または公証された書類であることが条件です。
口座開設初期には、場合によっては住所を証明する書類を持っていない可能性もあるため、会社へ依頼して雇用契約書で証明したり、賃貸契約書などを証明として使うこともあるでしょう。
必要書類は金融機関によって異なりますが、
ここまでは一般的な必要書類を紹介しましたが、銀行や状況によっては、以下の書類も必要となる場合があります。
- 収入証明書
- 雇用証明書
- 口座開設理由の説明文書
- マイナンバー(個人番号)
- 学生証や商業登記簿謄本など
口座開設に必要な書類は、銀行や口座の種類によって異なります。事前に希望する銀行のウェブサイトや窓口で、必要な書類を必ず確認しましょう。また、必要書類が英語または中国語でない場合は、正式な翻訳や公証が必要な場合もあるため、注意が必要です。
香港での口座開設の際は要件や必要書類を確認!
この記事では、香港で銀行口座を開設する際に必要な情報について詳しく解説しました。具体的には、香港IDの有無や居住者・非居住者の違い、必要書類、手続きの流れなど、口座開設を検討している方が知りたいポイントをわかりやすく説明しています。
香港での口座開設は、特に非居住者の場合、複雑で困難なプロセスとなる可能性があります。しかし、事前に必要な情報をしっかりと把握し、準備を進めることで、スムーズに手続きを進めることが可能です。
不明な点があれば、銀行に問い合わせるなどして、疑問を解消しておきましょう。もしサポートが必要な場合は110香港のグループ会社で、銀行関連のお困りごとサポートを専門としている担当もいるため、日本語でお問い合わせください。
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