今日は実際の相談事例からお話しします。
※本事例はご本人の了承を得て書いています。
45歳の独身男性から手元に1,000万円あるが、65歳までに5,000万円は用意したい。どうすればいいでしょうか?
まず今回の相談のきっかけをお聞きすると、ネットで老後2,000万円問題はもう古い、今は5,000万円だ!というような記事を読んで不安になったとのことです。
※老後2,000万円問題とは
2019年に金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」が老後20年〜30年間で約1,300万円〜2,000万円が不足するという資産を発表したことから日本中で物議を醸し出した問題です。
相談者の方は目標2,000万円ならあと半分、今から20年間で残り1,000万円を用意すればいいので、特に投資せずにコツコツ貯めていけばいいだろうという考えだったようです。
単純に割ると月に42,000円弱なのである程度ゴールが見えてきたとほっとしていた矢先、こんな記事を読んでしまったようです。
5,000万円なんて…人生終わった…ということで軽くパニックになり、何かいい投資はないかと相談に来られました。
まずは落ち着きましょうということで話をスタートしました。
このように今まで投資をしたことない方が、ニュースやネット記事を鵜呑みにして慌てて何かに手を出そうとするのが一番危ないパターンです。
特に海外だと騙されることもあるので気をつけましょう。
その方は5,000万円あっても足りないんだと不安になったようですので、私も一緒にその記事を見ていくことにしました。
内容としてはたとえ60歳で5,000万円あっても、84歳で行き詰まるという内容でした。
以下ざっくり計算ですが数字の話が苦手な方は読み飛ばしてください。
前提として記事の内容はリタイアの年齢が60歳になっています。
65歳から年金を受け取るとすると5年間は無収入です。
年間の想定している生活費は500万円です。
年利5%で運用すると想定(そのような運用が有る無しは別として)
5,000万円を5%で運用すると運用益は250万円です。
生活費500万円には250万円不足しているので原資から切り崩していきます。
すると翌年に原資は4,750万円になります。
5%だと運用益は237万円、不足額は263万円。
翌々年には原資は4,487万円となり…
その次の年には4,211万となり…
以下省略
そうなると65歳時点で原資は約3,600万円に減ってしまっています。
65歳からは年金がスタートしますので運用益にプラスして、220万円は年金があるというということになります。
それ以降は計算していませんが、原資を切り崩していくということには変わりないので84歳で行き詰まってしまうということでした。
※詳しい計算を見たい方はご相談に来られてください。
結論としては原資を切り崩して考えている人はちゃんと計算しないと痛い目を見ますよということだったのですが、私もその意見には賛成です。
今は60歳で一旦退職となるのが一般的で、その後再雇用で働くかは自分次第です。
働かない選択肢をされる予定の方は年金受給開始までの期間をどうやりくりするのかはしっかりと考えた方がいいでしょう。
さて、相談者のお話に戻りますとそもそもいくらあれば生活できるのかというところが明確になっていなかったので不安になられたのだと思います。
もちろん自分が何歳まで生きていくら生活費がかかるのかなどはっきりわかる人はいません。
年に200万円で生活できる人もいれば1,000万円あっても足りないよという人もいます。
ざっくりでもわからない方は単純にいくらほしいかで逆算していくのがいいでしょう。
また必要な期間ですが、よく俺は長生きしないから大丈夫だとか、75歳くらいで死ぬからもっと早く使いたいという方もいらっしゃいます。
もちろんそのような太く!短く!という生き方を否定するつもりもありませんが“万が一”長生きした場合どうでしょうか?
老後無収入となった状況ではお金を借りることもできません。
まさに生きているうちにお金のない地獄を味わうのです。
ですので、多少は余る計算をしてライフプランは立てた方がいいでしょう。
仮に余ったとしても後悔するのは死んでからです。
長生きしてこの世で後悔するか、死んであの世で後悔するかあなたはどちらを選択しますか?
さて今回の相談者の方にご提案したのは死ぬまで受け取れる終身年金です。
長生きの時代にぴったりなプランになっています。
下の動画で詳しく紹介しています。
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