香港ではお金を稼ぐことは尊いことと考えられ、お金が全てといっても過言ではないです。そのため収入の高い仕事をしている人というのはそれだけで尊敬の対象となります。このような背景があるため、より多く稼ぐためにはいい学歴を持っておかないといけないという風潮がこの「超」学歴社会を生み出しています。
香港の子供達は生まれてすぐに学歴競争のスタートラインに立たされます。(生まれた後ではすでに遅いと考えている人もいるくらいです)本記事では、香港の幼稚園から大学までの教育制度の流れを詳細に解説し、日本の教育制度との違いを丁寧に比較します。中でも、中等教育が6年にわたって続く香港独自の教育体系や、バイリンガル・トリリンガル教育の進め方、そして実際にかかる学費について詳しく触れています。香港の教育に関する情報を正しく理解し、良い選択ができるよう参考にしてください。
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1.香港の学校制度、教育制度について
香港の学校制度は、幼稚園から始まり、小学校、そして6年間にわたる中等教育を経て大学に進学するという順序です。特に、中等教育では香港中学卒業証書試験(HKDSE)が重要な役割を果たし、生徒たちは進学先に向けて高度な専門科目を学びます。
生後から小学校まで
無事に生まれたという安堵も束の間、香港では生まれてからすぐに子供の教育が始まります。いい幼稚園に入るためには1歳前後からプレイグループに通わせて英語を習わせようとします。ちなみに香港人妻を持つ筆者の家庭では100万円を超える英語教材を妻が買ってきて、今後の子供達にかかる教育費を想像するだけで震え上がった覚えがあります。幼稚園は2歳または3歳から通い始めるのですが、入学するためには面接があり、家での様子やこれまで参加した習い事、親の教育方針などで審査があります。
また、幼稚園の段階ですでに宿題があるというのも香港の特徴です。
6歳で小学校に入学し、6年間初等教育を行い、第一言語として中国語、第二言語として英語を学習するカリキュラムです。日本の教育制度と比較してもほとんどの部分で同じです。
公立の小学校では基本的に授業料が無料で学区制ではなく、希望する学校に入学申請書を提出し、希望が通ればそこに通うことができます。希望した学校に選定されなければ、第2、第3希望の学校にまわり、自動抽選で振り分けられます。なのでいい学校に入るためには本人の学力以外にも運の要素が必要となります。
無事に学校が決まり入学した後も学校任せではなく、親が宿題を教えるなどして積極的に教育に関わっていくことが学校からも求められます。
定期考査もあり、成績が悪いと小学校で留年してしまうこともあります。そのため低学年のころから塾に通わせるのもよくあることです。また、それ以外にも習い事を2、3つ掛け持ちするなど当たり前で学費以外にもお金がかかります。
中学、高校
香港では中学校、高等学校という区分ではなく前期中等教育、後期中等教育という区分です。日本と同じようにそれぞれ3年ずつですが、一般的に中高一貫で義務教育です。
前期中等教育
日本の中学と同じで中等教育1年から3年までの学年構成で、基本的な学力の定着と幅広い科目の学習が行われます。この期間では、中国語、英語、数学が中心となり、科学、歴史、地理、音楽、美術、体育など多岐にわたる科目も学びます。前期、後期と分られていますが基本的には中高一貫教育です。
香港の中等教育には主に3つの種類があります。
- 政府によって運営される公立の学校
- 全面的に政府からの支援を受けながらも他の自主的な団体によって運営される政府の支援学校
- インターナショナルスクールを含む私立の学校
公立学校では政府が推奨するカリキュラムを行い、無料で中等教育を提供しています。
後期中等教育
日本では高校にあたる後期中等教育の期間においては、大学進学を見据えた学習期間です。学生は中等教育が6年間終わると、HKDSE(Hong Kong Diploma of Secondary Education)という中等教育修了試験を受験します。希望者はHKDSEの結果を用いて、香港やマカオなどにある大学を受験することができます。
この時点で香港内の有名な大学に入れない場合は、少しでも名の通った大学に入るため海外への留学を選択することもあるようです。
大学
香港の大学教育は、国際的にも高い評価を受けており、アジアトップクラスの大学が多数存在します。代表的な大学として、香港大学(HKU)、香港科技大学(HKUST)、香港中文大学(CUHK)などがあり、これらの大学は世界ランキングでも上位に位置しています。
大学では学士号(4年)、または準学士号プログラムの学習が可能です。準学士号は2年で卒業後、トップアップ学位プログラムを経て、学士号の取得ができるようになります。
香港には公立、私立を合わせて22の大学があり、学生は自分の興味や能力に合う各種の準学位プログラムのほか、継続や職業プログラムの中から選択可能です。
2.日本の教育制度との違い
香港と日本の教育制度には多くの違いがあります。特に注目すべきは、小学校卒業後は初級中学(3年間)と高級中学(3年間)の2段階があり、中等教育が6年間で一貫して行われる点です。また、香港ではバイリンガルやトリリンガル教育をさせたいという親が多いことのほかに、新学期は9月始まりとなっています。これらの違いを詳しく見ていきましょう。
中高一貫の教育スタイル
香港の教育制度では中学1年生から中学6年生までの6年間で一貫して行われ、その中で前期中等教育(中学1〜3年生)と後期中等教育(中学4〜6年生)に分かれています。この一貫した中等教育により、学生は早い段階から進路を意識した学習が進められています。
後期中等教育の3年間は、大学進学を見据えた専門科目の選択と集中学習が行われ、香港中学卒業証書試験(HKDSE)の準備が中心です。この試験の結果が大学入試に直結するため、生徒は高校3年間を大学受験の準備に費やす日本のシステムとは異なり、より一貫した効率的な教育過程で学びます。
また、香港の中等教育には公立学校だけでなく、私立学校や国際学校があり、それぞれ独自のカリキュラムがあります。学生は多様な教育環境の中から自分に適した学びを選択できるのです。
バイリンガル、トリリンガルを育成教育がある
香港の教育制度の特徴の一つは、バイリンガルやトリリンガル教育です。公用語である広東語と英語、さらには北京語(普通話)も重視され、これらの言語を流暢に使いこなせるような教育が行われています。多くの学校では、授業が広東語と英語で行われています。
幼稚園から小学校にかけては、広東語と英語が主要言語として使用されますが、中等教育に進むと、さらに英語の使用頻度が高まり、多くの教科が英語で指導されます。これは、香港が国際都市であることから、国際社会で通用する語学力を身につけることが重要視されているためです。
香港の人たちは英語と中国語は話せて当たり前で第三言語として日本語や韓国語を話せる人も多いです。子供の頃から多言語環境で育っているので、新しい言語を覚えることもさほど苦ではないのかもしれませんね。
新学期は9月始まり
香港の学校年度は、毎年9月に始まり、翌年の7月に終了します。これは日本の4月始まりの学年制度とは大きく異なり、主に欧米の教育システムにならったものです。9月始まりの制度は、特に国際的な教育環境で学ぶ学生にとって利便性が高く、他国の教育機関への進学や交換留学がスムーズに行えるという利点があります。
3.香港でかかる学費はどのくらいかかるのか?
香港の教育制度を理解する上で、学費も重要な要素です。香港の学校は公立と私立があり、特に私立やインターナショナルスクールは学費が高額になる傾向があります。また、大学の学費も多くの家庭にとって大きな負担となることがあります。実際にかかる費用を把握しておくことで今後の教育費用の計画を立てやすくなるので、以下の例を参考にしてください。
取得に関しては、所属企業やビザ手配の会社に確認しても良いかと思いますが、就労ビザなどを取得してからとなりますので、忘れないようにしてください。
香港日本人学校
香港日本人学校は、香港に住む日本人家庭の子どもたちのために設立された学校で、幼稚部、小学部、中学部があります。学費は他の国際学校と比較するとやや高めですが、日本と同様の教育カリキュラムを提供しており、安心して子どもを通わせることができます。
初期費用として、入学金や施設費などが約25万円必要です。毎月の授業料は小学部で約10万円、中等部で約11万円となっており、年間の学費は約120万円になります。さらに、教材費や制服費用などの追加費用も必要です。
香港日本人学校の特徴は、日本の文部科学省が定める学習指導要領に基づいた教育を行う点で、帰国後もスムーズに日本の学校に編入できるよう配慮されています。また、国際都市である香港の特性を生かし、英語教育にも力を入れており、国際バカロレア(IB)のカリキュラムで英語の授業を行う国際学級もあります。生徒たちは多言語環境での学習を通じて、国際的な視野を広げることができます。
また、日本人学校は高校がないため中学卒業後は日本へ帰国するか、香港の現地のインターナショナルスクールに通うかの選択が必要となります。
※1HKD = 19円計算(2024年8月現在)
大学は年間340万円程度
国際競争力の高い香港大学では、年間の授業料は円安の影響もあり340万円程度必要です。この費用は留学生の授業料であり、香港にある大学は、留学生と住民で費用が異なります。香港の住人であれば3分の1程度の費用です。
さらに、香港は物価が高いため生活費などを含めると1,000万円/年はかかると考えておいた方がよいでしょう。しかし、最先端の研究と教育を受けられ、国際社会の環境で勉強することができる分、将来のキャリア等を考えれば必要な投資と言えるでしょう。
4.香港の学校制度や費用についての相談は110mediaへ相談を!
香港の学校制度は、日本とは異なる点があり、その詳細を理解するのは容易ではありません。幼稚園から大学までの教育制度や、バイリンガル教育、そして高額な学費など、さまざまな要素が絡み合っています。これらの情報を正確に把握し、適切な選択をすることは、子どもの将来に大きな影響を与えます。
香港への移住、駐在予定のある方や留学を検討している方々にとって、信頼できる情報源やサポートが必要です。110mediaでは、香港の教育制度に精通した専門家が、皆様の疑問や不安に丁寧にお答えします。学費の具体的な内訳から、最適な学校選び、入学手続きのサポートまで、総合的なサービスを提供しています。
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