香港への移住を検討している、または香港への駐在が決まった方は、生活面での不安を抱えているのではないでしょうか。日本とは異なる部分が多々ある場所で、不便なく暮らしていけるかが気になるところだと思います。
この記事では、香港での生活に欠かせない言語・気候・居住エリア・交通機関について詳しく解説します。一般食はどんなものかも紹介するので、香港への移住前にチェックしてみてください。
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香港の歴史的背景や国の特徴について
香港は中国の都市ということは知っているけれど、詳しいことはまったくわからないとお悩みの方も多いでしょう。ここでは、香港の歴史的背景と、言語や気候などの基本的な情報を解説します。
香港の歴史
香港は、中国東南部にある国際的都市です。中国の都市だった香港は、1839年のアヘン戦争により、イギリスの統治下にはいります。その後、1860年のアロー戦争で締結した北京条約により、九龍半島もイギリスの統治下となりました。
76年後の1984年に発表された中英共同声明によって、長きにわたって統治下だった香港が1997年に一括返還されます。返還後は一国二制度が採用され、中国と香港は同じ国でありながら、本土とは異なる制度で都市が成り立っています。
一国二制度は2047年に終了するため、その後の国としての在り方はまだ発表されていません。これまでの香港とは大きく変わる可能性もあるため、移住後に2047年を迎える場合は、制度についてきちんとチェックすることが大切です。
香港で使われている言語
香港では、中国語の標準語と広東語が混ざった言語のほか、英語も使われています。移住前に必ずしも中国語をマスターする必要はありません。中国人だけでなく、欧米系の駐在員も多いため、英語を話せれば問題なく生活できるでしょう。中国語は少しずつ学んでいくことがおすすめです。
日本とは異なる香港の気候と天気
香港は湿度が非常に高く、日本よりも蒸し暑く感じることが多い場所です。冬でも16~18度と暖かいため、寒さに弱い方は快適に生活できるでしょう。寒冷地域から移住する方は、通年暑さを感じるかもしれません。
湿気が多く、温暖な気候であることから、香港では通年エアコンがついている施設や家庭が多いといいます。場合によっては寒さを感じる恐れもあるため、パーカーやカーディガンを持ち歩くことがおすすめです。
香港の居住エリアと利用できる交通機関
香港移住の前に確認しておきたいのが、居住エリアと利用できる交通機関です。エリア別に特徴が異なり、人によって必要な公共機関も変わるため、事前に確認することが大切です。ここでは、香港の居住エリアと、利用できる交通機関を紹介します。
香港の3つの居住エリア
香港の居住エリアは大きく分けて3つです。
- 香港島エリア
- 九龍島エリア
- 新界エリア
香港島エリアはビジネス街となっており、特に日系企業が集中している場所だといえます。半山區(ミッドレベル)・銅鑼湾(コーズウェイベイ)・跑馬地(ハッピーバレー)は日本人が多く住むエリアなので、香港への不安がある方は、日本人が多い場所への移住を検討しましょう。
ただ、最近の傾向としては返還前の香港国際空港跡地(Kai Takエリア)の再開発による企業誘致により香港島エリアから引っ越す企業も多く、香港の新しいスポットとなっています。
九龍島エリアは、中国本土に拠点のあるメーカーやブランドの企業が多く集まる場所です。日系企業が多いだけでなく、居住する日本人の数が多い紅磡(ホンハム)もあります。九龍島エリアに勤務先がある方は、ホンハムへの移住を検討してみてはいかがでしょうか。
新界エリアは自然を感じられる場所で、中心エリアに比べて家賃も安いところです。日本人学校があるため、子どもと一緒に移住する方におすすめのエリアです。日系のスーパーもあるため、日本の食材を手に入れやすいでしょう。
香港で利用できる交通機関
香港ではさまざまな交通機関を利用できるので、車がない方も安心です。使える交通機関は以下の通りです。
- 地下鉄
- バス
- ミニバス
- トラム
- タクシー
- Uber
トラムは、香港の北側から東西に運行する路面電車です。利用できる交通機関は日本と大きく変わるわけではないので、移住後の移動に困ることはないでしょう。
また各公共サービス、タクシーなどもアプリとの連携が充実しており、キャッシュバックや乗車回数によりチケットが還元されたりと、お財布に優しいサービスも沢山あるので、言語の勉強と思って活用してみてください!
ただ、どの国でもそうですが一点注意したいのは、空港周辺や観光地に停車している個人営業の白タクです。現地に慣れていない人だとわかると、通常料金の何倍もの料金を請求してくる業者も多いため、白タクは利用しないほうが良いでしょう。
香港の一般食と気を付けたい病気
中国の料理はスパイスが多く使われているイメージを持つ人も多く、香港の食べ物は自分に合うか不安な方もいるかもしれません。また、移住後に体調を崩さないよう、かかりやすい病気についても把握しておき事前に気をつけたいものです。香港の人は普段何を食べているのか、健康面では何に気を付ければいいかについて紹介します。
香港での食事
香港の一般食はさまざまなジャンルから選べますが、一番多いのは中華料理です。パスタやステーキなどの西洋料理も食べられるため、日本と大きく食文化が異なるわけではありません。
外食で人気があるのはやはり中華料理ですが、日本料理・フランス料理・イタリアン・西洋料理などのお店も多くあります。そのため、中華料理が苦手、という人でも安心していろいろなジャンルの食事を楽しむことができるでしょう。
日本の大手チェーンから、地方のラーメン屋さんまで日本から進出しており、日本食に困ることは殆どありません。むしろ日本各県の料理を30分圏内の移動で楽しめるという意味では便利な国ですね。
また、香港には健康意識が高い人が多いため、栄養バランスを考慮しながら食事を管理できます。現地の人の中には、毎食必ず野菜を食べる、栄養が足りないときは栄養素たっぷりの中華スープを食べるなど、日頃から病気予防に努めている人も多いようです。
注意したい病気
年間を通して湿度が高い亜熱帯気候の香港では、いくつかの病気に注意しなければなりません。発生しやすい病気は以下の通りです。
- 食中毒
- 細菌性赤痢
- A型肝炎
- デング熱
- チクングニア熱
食中毒や細菌性赤痢などの消化器の病気は、食材をよく加熱して食べることで防げます。調理する際は、生のまま食べないようしっかり火を通しましょう。デング熱やチクングニア熱は、蚊に刺されることによって発症します。虫よけスプレーを活用して、蚊に刺されないよう予防することが大切です。
3ヶ月目くらいの慣れた頃に、食事で冒険して食べた海鮮料理や、飲み物などでお腹を壊す人は多い気がします。とはいえ、色々と食べることで身体も慣れてくるので、徐々に慣れていきましょう。
また日本の様にアレルギーに対する識別表、成分表などは基本的にないと考えておいた方が良いです。グルテンフリーのレストランもあるとは聞きますが、その点は注意が必要かと思います。
移住前に予防接種を受ける場合は、A型肝炎・B型肝炎・破傷風・日本脳炎の4つを受けておきましょう。
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まとめ
香港は日本から近い都市ではあるものの、言語や気候などが大きく異なります。しかし、さまざまなジャンルの食事を食べられるほか、日本人が多い居住エリアもあるため、強い不安を感じる必要はありません。日本人の多いエリアに居住し、少しずつ香港の文化に慣れていくといいでしょう。
亜熱帯気候の香港では、消化器系の疾患にかかりやすいといえます。予防接種で防げる病気もあるので、渡航前に受けておくことがおすすめです。準備を万全にした状態で移住すれば、知らない土地にも早めになじめるでしょう。
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