「香港版国家安全法」で香港ドルは紙くずなのか? |One-Ten News Letter VOL.09【増刊号】

[更新日:2020年06月05日]

発行/2020年6月5日 発行者/110Global Media

まず、その注目される点、今後懸念される点について。

 米中貿易戦争に端を発し発表された形になりますが、法律の詳細ならびに運用方針が決まっていない中、論じるのは時期尚早なためあくまでも私見での報告となります。

 保険業界としては直接的な影響は少ないと考えていますが、景気低迷によるビジネスへの影響が心配されます。また本法案は政治的な活動を制限するもので、香港の法律自体は変更無く直接的な影響は少ないと考えます。更に米国の優遇措置を受けていない保険業界は影響は少ないでしょう。

ただ対中投資そのものが減少すると、香港で組成される中国投資ファンドが減るなど、香港の金融業界にも徐々に影響を及ぼすと予想されます。

ですが、香港でご加入中の保険は米ドル建て運用なので影響は少なく、運用中の資産に関しては香港内にあるの ではなく、大部分が保険会社、金融機関のオフショア子会社にて運用しているため、いきなりお金が無くなるということは考えにくいですね。

とはいえ「米中貿易摩擦」の生み出す影響は、香港経済にとって良いことではありません。将来的にボディブローのように効いてくると思います。しかしそれは日本経済、米国経 済、そして中国経済にとっても同様でしょう。ですが今回一番影響を受けるのは中国人富裕層ではないでしょうか?

「政策」と「対策」のいたちごっこが続いているのかもしれません。

保険会社の見解をヒアリング。その共通点は?

 以下、生損保・金融機関からのヒアリング時の見解の共通点。

①米中貿易摩擦による経済活動低下
②対中投資への悪影響
③過激すぎるニュース報道
④リスク織り込み済みの中国進出
⑤「平和デモ」→「テロ」へと深刻化
⑥SRCC引受基準の厳格化
※SRCCとはストライキ、暴動、市民の騒擾です。
平和的デモ、ストライキの範疇と判断されれば特約の適用となるが、昨年のデモを踏まえて厳格な引受け状態となっている。
これは香港だけに限らず、世界的に散見される「デモ」等にも同様の影響があるため、注目しているポイントとなる。総じて、偏ったニュース展開、SNS拡散が過激すぎる点が指摘された。

香港財務長官の見解について。香港経済の底力



自由な資金移動、対米ドル・ペッグ制に香港金融界でも影響を注視している。
これについては「4,400億米ドルの外貨準備(約47兆円※日本は約139兆円)を超え、香港のマネタリーベースの倍以上で香港ドルの供給を支えられる」と説明。国際金融センターとしての地位は影響を受けないと強調。むしろ米国の制裁による影響は「香港国内の米国企業収益を損なう可能性が高いと指摘」過去10年で香港内米国企業が稼ぎ出した貿易黒字は約3,000億米ドル(約32兆円)となる。
この潤沢な外貨準備を誇る香港の通貨が一瞬で紙くずになるなど夢にも思わない。

◆時代の大きな転換点なのか?

  歴史を振り返ると、ちょうど100年くらい前に発生した出来事として、世界恐慌が挙げられる。同時に多くの被害者を出してしまったスペイン風の大流行などもその時代であったと思う。

 お金に関するセミナーなどでも過去の歴史と最近の動きなどを引き合いに出すことが多いが、今のタイミングは大きなイノベーションに向けての過渡期のまた只中にいるのではないかと感じる。

 スペースX 社による映画のように衝撃的なロケット技術の進化や、目に見えないが以前は数日から一週間かかっていた海外送金が、ものの数秒で他の国に送金完了したりと、、、ニュースでは見ることの出来ない巨大なイノベーションが水面下で起こっている事も注視していく必要がある。


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Director
才田  弘一郎

香港、シンガポール、日本、アメリカなど各国の保険事情に精通。「出口戦略」を意識した資産運用提案が得意。多数の失敗談も人気です。


























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