記事監修:Insurance110 シニア資産コンサルタント
才田 弘一郎(さいた・こういちろう)
日本・海外で累計2,000名以上のお客様の資産運用をサポート。香港、シンガポール、日本、アメリカなど世界各国の保険やオフショア商品の事情に精通。日本人に適した「出口戦略」を意識した堅実な資産運用の提案が得意。
「香港に犬や猫を連れて行けるのか」「ペット可の住宅は見つかるのか」。香港への駐在や移住が決まったとき、家族同然のペットをどうするかは大きな悩みです。結論から言えば、香港はアジアの中でも比較的ペットフレンドリーな都市ですが、マイクロチップの義務化や犬種制限など、日本にはない規制があります。
この記事では、香港でのペット事情を「住宅」「動物病院」「規制」「移住手続き」の4つの切り口で、駐在員・移住者向けに網羅的に解説します。
この記事でわかること
- 香港のペット可住宅の探し方と、マンション管理規約の注意点
- 香港の動物病院(日本語対応含む)の選び方と費用の目安
- 犬・猫を日本から香港に持ち込む際の規制と手続きの全体像
\ご不明点やご質問はお気軽にどうぞ/
香港のペット事情|9割以上がマンション暮らしの中で飼うということ
香港は国土が狭く、9割以上の住民がマンション(高層アパート)に住んでいます。そのため、ペットのほとんどが室内飼いです。日本と同様に犬と猫が人気ですが、狭い住居事情からハムスター、ウサギ、鳥などの小動物も多く飼われています。
香港政府は近年、ペットフレンドリーな政策を進めており、ペット同伴可能な公園を新たに62カ所追加しました。銅鑼湾(コーズウェイベイ)のビクトリアパークにはペット専用エリアも増設されています(出典: 香港経済新聞)。
香港のペット可住宅の探し方|私営住宅と公営住宅の違い
香港でペットと暮らす場合、住宅選びが最初の関門です。
| 住宅タイプ | ペット飼育 | 条件 |
|---|---|---|
| 私営マンション(民間) | 多くの物件でペット可 | Deed of Mutual Covenant(DMC=管理規約)にペット禁止の記載がなければ飼育可能 |
| 公営住宅(Housing Authority) | 猫・鳥・小動物は届出なしで飼育可能。犬は原則不可 | 盲導犬・介助犬は例外。医師の診断書があれば精神的サポート犬も認められるケースあり |
| サービスアパートメント | 物件による | 事前に管理会社に確認が必須 |
出典: 香港BS「ペットが飼える住宅物件」/Wikipedia「Pet policy in public housing estates in HK」
駐在員向けの注意点: ペット可マンションでも、以下の管理規約に注意してください。
- ペットの体内にマイクロチップを埋め込む義務がある(香港全土で義務化)
- 近隣住民から管理事務所に2件以上の苦情が入った場合、ペットを手放すか退去を求められるケースがある
- エレベーター内ではリードまたはキャリー必須の物件が多い
香港の動物病院|日本人駐在員が知っておくべき選び方
香港には獣医クリニックが多数あり、技術水準は日本と同等かそれ以上です。日本語対応が可能なクリニックは限られますが、英語対応は標準的です。
動物病院の費用目安
| 診療内容 | 費用目安(HKD) | 日本円換算(1HKD ≒ 19円) |
|---|---|---|
| 初診料 | 300〜500 | 5,700〜9,500円 |
| ワクチン接種(年1回) | 500〜800 | 9,500〜15,200円 |
| 避妊・去勢手術 | 2,000〜5,000 | 38,000〜95,000円 |
| 緊急診療(夜間) | 1,000〜2,000 | 19,000〜38,000円 |
※2026年時点の概算です。クリニックにより異なります。
ペットグッズの購入
香港にはペットショップが多数あり、日本ブランドのフードやグッズも入手可能です。銅鑼湾・旺角(モンコック)の「金魚街(Goldfish Market)」周辺にはペットショップが集中しています。オンラインではHKTVmallやPetPetMallが人気です。
犬・猫を日本から香港へ持ち込む規制と手続き
必要な手続きの全体像
日本から香港に犬・猫を持ち込む場合、香港漁農自然護理署(AFCD)の輸入許可が必要です。
| ステップ | 内容 | 所要期間 |
|---|---|---|
| 1. マイクロチップ装着 | AVID規格またはISO規格のチップ | 出発前に完了 |
| 2. 狂犬病ワクチン接種 | 接種証明書を取得 | 接種後30日以上が経している必要あり |
| 3. 輸入許可申請 | AFCDに申請(Special Permit) | 申請から約4営業日 |
| 4. 健康証明書取得 | 日本の動物検疫所で取得 | 出発前7日以内 |
| 5. 到着後検疫 | 日本はGroup 2(低リスク国)のため検疫期間なし | 即日引き渡し |
出典: AFCD「Import of Dogs and Cats」/Pet Adventures「Bringing a Dog to Hong Kong」
費用の目安
ペットの海外引っ越し費用は、出発国・航空会社・ペットのサイズにより大きく異なりますが、日本から香港の場合、約3,500米ドル〜(約50万円〜)が目安です。航空会社のペット輸送ポリシー、シーズン(夏場は制限あり)、検疫グループにより変動します。
持ち込み禁止の犬種
以下の犬種は香港への持ち込みが禁止されています。
- ピットブル・テリア
- アメリカン・スタッフォードシャー・テリア
- 土佐犬(Japanese Tosa)
- ドゴ・アルゼンティーノ
- フィラ・ブラジレイロ
- 上記のミックス犬
また、ベンガル猫(およびその交雑種)も香港への輸入が制限されています。
香港でのペット同伴生活|レストラン・交通・散歩
ペット同伴レストラン
2026年から、香港政府は条件付きでペット同伴可能なレストランの許可制度を導入しました。まだ対応店舗は限定的ですが、テラス席を中心にペット同伴OKの飲食店が増加傾向にあります。
公共交通機関
MTR(地下鉄)・バスでは、キャリーバッグに入る小型ペットのみ持ち込み可能です。大型犬はタクシー(ペット対応の車両を予約)またはペット専用輸送サービスを利用します。
犬の散歩
香港では犬の散歩時にリードを着用することが法律で義務付けられています。違反した場合、最大10,000HKDの罰金が科せられます。ペット同伴可能な公園は政府サイトで確認できます。
まとめ|香港はペットと暮らせる都市 — 事前準備が全て
香港は9割以上がマンション暮らしですが、ペット可の物件は多く、政府もペットフレンドリーな政策を進めています。ただし、マイクロチップ装着の義務、犬種制限、管理規約による退去リスクなど、日本にはない規制があるため、事前の情報収集が不可欠です。
ペットの香港への持ち込みは、マイクロチップ・ワクチン・輸入許可・健康証明書の4点を揃えれば、日本からの場合は検疫なしで香港へ持ち込むことが可能です。費用は約50万円〜が目安となるため、早めの準備をおすすめします。
110グループ(Insurance110香港)では、香港への移住・駐在に伴う資産運用・保険のご相談を無料で承っています。ペットの保険や、移住に伴う資産の移動についてもお気軽にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 香港のペットショップで犬や猫を購入できますか?
はい、購入可能です。香港の全てのペットショップでは、販売時に飼い主の名前・身分証明番号を入れたマイクロチップの埋め込みが義務化されています。旺角の「金魚街」周辺にペットショップが集中しています。健康状態に問題のある子犬が販売されている場合もあるため、購入時は十分な注意が必要です。
Q2. 香港の動物病院は日本語対応していますか?
日本語対応の動物病院は限られますが、英語対応は標準的です。日本人駐在員が多い地区(中環・湾仔・太古)には、日本人利用者の多いクリニックがあります。事前に口コミサイトや日本人コミュニティで情報収集することをおすすめします。
Q3. 香港でペットの保険に入れますか?
はい、香港にはペット保険商品があります。年間保険料は補償内容が限定的な基本プランで若齢の猫や小型犬であれば2,000〜4,000HKD程度から加入できます。しかし、香港の保険は「年齢」と「品種」によって保険料が大きく変動するため、8歳以上のシニア犬や、大型犬、補償額の手厚い総合プランを選ぶ場合は、年間8,000〜13,000HKD(約15万〜25万円)以上になることも珍しくありません。
医療費が高額な香港では、ペットができるだけ若いうち加入を検討することをおすすめします。手術・入院・第三者賠償をカバーする総合プランが一般的です。
Q4. 香港から日本にペットを連れて帰国する際の手続きは?
日本への帰国時は、マイクロチップ装着+狂犬病ワクチン2回接種+抗体検査+180日間の待機期間が必要です。手続き開始から帰国まで最低7ヶ月かかるため、帰国が決まったらすぐに準備を始めてください。
Q5. 香港への移住でペット以外に注意すべき資産・保険の手続きは?
ペットの移住と同時に、日本のNISA口座の継続手続き、海外転出届、健康保険・年金の切替、CRSによる海外口座情報の自動報告など、資産面の手続きが多数あります。Insurance110香港では、移住に伴う資産運用・保険の無料相談を提供しています。
※本記事の内容は情報提供を目的としたものであり、個別の状況に応じた判断は専門家にご相談ください。規制は変更される可能性があるため、最新情報はAFCD公式サイトでご確認ください。
海外資産運用のご相談は、『Insurance110(ワンテン)香港』へ
Insurance110は2013年創業、親会社NNI香港は1998年から香港で金融サポートを開始しました。
世界6カ国13拠点(香港・米国・タイ・台湾・シンガポール・日本)で、累計27,000名以上の海外在住日本人をサポートしてきました。
香港保険業監理局(ライセンス番号:FB1667)に登録された正規保険ブローカーとして、500種類以上の保険・資産運用商品の中から、日本でのFP経験も豊富なフィナンシャルアドバイザーが、海外資産運用のきっかけ作りをサポートします。
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